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2024年度米国ハンフォード研修解団式  参加学生たちが成果を報告しました

2025.04.25

4月24日(木)、東日本国際大学1号館第1会議室において、2024年度米国ハンフォード研修の解団式が行われました。同研修は、文部科学省の「大学の世界展開力強化事業」に採択された「未来へつながるコミュニティを創る日米大学間復興創生交流事業」の中核を成すものであり、2月24日から3月13日にかけて、半世紀にわたり放射能汚染地域のクリーンアップ事業を続けてきた米国ワシントン州トライシティーズ地域にて実施されました。

【2024年度米国ハンフォード研修の参加学生と教職員】

研修団は、東日本国際大学の学生8名と福島工業高等専門学校の学生2名、引率教職員2名で構成され、現地の2大学(ワシントン州立大学トライシティーズ校およびコロンビア・ベイスン短期大学)での講義や施設見学、多文化フェスティバルへの参加、ホストファミリーとのホームステイを通じ、学術的・文化的に多層的な学びを得ることができました。

 

2024年度米国ハンフォード研修の様子をまとめたショートムービーをYouTubeで公開しています。

https://youtu.be/DAZ3dQ1X5ik

 

また、引率教員による活動報告書もWEBで公開していますので、研修の詳しい内容と成果についてはこちらもご参照ください。

https://drive.google.com/file/d/1Wn_Y4ldct5p9VzH2_NokDo0OHOrlhvJo/view?usp=sharing

【研修団長として挨拶する髙田さん】

解団式では、髙田奈央人さん(経済経営学部4年)が研修団を代表してあいさつしました。髙田さんは「このような貴重な機会を頂きこのプログラムに参加できたことにとても感謝しています。この研修に参加し、現地の人々と触れ合い共に生活していく中で、今までには感じることの出来なかった価値観や文化の違い、そして様々な歴史を学ぶことが出来ました」と話し、「18日間という短い期間でしたが、この経験は人生においてとても素晴らしい経験だったと感じています」と語りました。また、「浜通りを活性化する取り組みに今回の経験を活かしたい」と、本研修での学びを地域社会に還元する意気込みを語りました。

【シェルパ フルバさん】

続いて、参加学生たちがそれぞれの体験を語りました。シェルパ フルバ ユティさん(経済経営学部2年)は、参加学生たちが主体的に企画・参加した多文化フェスティバルでの経験について、「日本文化を英語で伝えるのは簡単ではなかったけれど、何度も練習して自分の言葉で伝えられたときの達成感は忘れられません」と話し、「多様な価値観が交わる場で自分から伝えること」の意味を深く考える機会になったと振り返りました。

【吉田さん】

また、福島高専から参加した吉田隼人さんは、「アメリカで同じ専攻の学生と話す中で、自分の学びが世界でも通用するのだと実感しました。今回の経験を自分のクラスメイトたちにも伝えたい」と語り、専門性の国際的応用可能性と自己成長の重要性を力強く述べるとともに、「今度は自分がホストファミリーとなって恩返しをしたい」とも語りました。

【中山学長】

参加学生のあいさつをうけて、中山哲志学長は、「皆さんの報告に感動しました」のと述べ、「一歩を踏み出す勇気を持つことの価値を、本学のすみずみまで、そして国境を越えて広げいただきたい」として、今回の研修が福島浜通り地域と世界を架橋する意義深いプロジェクトであることを強調しました。

【修了証授与の様子】

解団式ではまた、参加学生一人ひとりに対して修了証の授与も行われました。証書を受け取る学生の表情には、充実感と誇りがにじんでおり、約3週間にわたる研修で培った経験と学びの重みが感じられました。緑川浩司理事長から直接手渡された修了証には、単なる参加の記録ではなく、挑戦と成長の軌跡、そして福島浜通りから世界へとつながる歩みの象徴としての意味が込められていました。

【緑川理事長】

緑川理事長は、「学生たちは、自らの枠を超えてなんでもチャレンジする心を育んできました。その成果は明らかで、今年度の世界展開力科目の履修者数が倍増したという具体的な成果にも表れています」と語り、「みなさんが本日受け取った“修了証”は、単なる証明ではなく、故・大西康夫先生が掲げた“自らの運命は自らで決める”という理念の継承そのものです」と、プロジェクトの思想的基盤にも言及しました。

大西康夫先生は、PNNL(パシフィック・ノースウエスト国立研究所)の最高科学者で、2011年の福島第一原発事故の際には、緊急来日されるなど、その知見は世界的にも広く知られています。大西先生は生涯を通して、「自らの運命は自らで決める」という理念を貫き、環境、経済、そして“心”の復興を一体として捉えた「福島復興プロジェクト」に尽力されました。その志は今も、本学の取り組みの随所に息づいており、本研修もその延長線上にあります。

【トライシティーズ地域での国際交流の様子】

今回の研修では、英語力の大幅な向上も確認されています。ブリティッシュ・カウンシルによる「English Score」(600点満点)の結果では、複数の学生がSpeaking・Writingテストにおいて、ともに100点以上スコアを伸ばすなど、研修の効果が明確に表れました。

 

今回の解団式は、学生の挑戦と成長の軌跡を共有し、次なる展開への希望を共有する場となりました。本学では2025年度以降も、世界展開力科目の充実、アメリカの学生と本学の学生が長崎・広島・浜通りをともにめぐる夏季インバウンド研修の実施、そして2026年2月には次回の米国ハンフォード研修が予定されており、今後も浜通り地域と世界をつなぐ「学びの回廊」の深化が期待されます。

 

今後とも、本学の挑戦と学生の飛躍にご注目いただけましたら幸いです。

【現地空港での大歓迎の様子。また来年もお会いしましょう!】

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