講演会「米国・チェルノブイリ等から学ぶ福島の除染と復興の展望」が開催されました。

2014年12月6日、東日本国際大学1号館において、特別講演「米国・チェルノブイリ等から学ぶ福島の除染と復興の展望」が開催されました。

 

講師にはワシントン州立大学大学院教授の大西康夫氏を迎えました。放射線分野の世界的権威が講演をする事になった201階段教室は、学生教職員一般の参加者でほぼ満席となり、同時中継が行われた101教室でも数十人の参加者が聴講をする盛況でした。

講演会では、福島復興のために必要な対策は除染、心のケア、経済発展が必要であるとしたうえで、米国ハンフォートの成功例を紹介、福島の復興にもこの成功例を活用する事ができると述べました。そのためには地元(福島)の除染作業への積極的な参加が非常に重要であり、自分の運命は自分で決めるという気持ちで復興に取り組む事が大切であるとしました。

またコミュニティーの知識ベースの確立と拡張のために、総合研究所や高等教育機関の必要性を説き、既存産業の拡大、地元新規事業の発生や外部ビジネスの地元への誘致による経済的な発展も復興には必須であるとしました。

 

今回講演をした大西氏は、福島原発事故直後から日本政府の要請を受け米国エネルギー省の一員として来日をしているそうです。(ちなみに今回が事故後22回目の来日になるそうです。)大坂生まれで現在はアメリカ国籍の大西氏ですが、ふるさと”日本”を思い、福島原発事故の対策に全力を尽くしているそうです。

穏やかな関西のアクセントの柔らかい語り口は耳に残り、またご自身の話題も豊富で、あっという間に時間は過ぎ、もっと話を聞きたいと思うような講演でした。本日は本学でこのような素晴らしい講演をしていただきまして、本当に有難うございました。

 

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講演をする大西 康夫ワシントン州立大学大学院教授

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280名収容の階段教室はほぼ満席となりました