Yearly Archives: 6月 2021

第33回孔子祭を開催 人間教育の原点に立ち返る式典 森田実先生への名誉教授授与式も行われました

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学校法人昌平黌は6月23日、本学1号館で第33回大成至聖先師孔子祭を開催しました。前年に続き、新型コロナウイルス感染症対策のため、規模を縮小しての開催となりました。

大成殿で神事が執り行われ、神官が祝詞を奏上し、緑川浩司理事長、吉村作治総長、田久昌次郎短大学長、唐木義則付属中高校長、学生代表が玉串をささげました。

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祭主の緑川理事長はあいさつの中で、日本を代表する哲学者の一人である和辻哲郎の言葉を通し師弟の関係の重要性について言及。さらに「論語」の原点は孔子とその弟子たちとの師弟の魂の交流であり、優れた人間教育そのものであることに触れた上で「今後も『人間力の育成』に尽力し、人間力溢れる人材を陸続と輩出することを誓います」と結びました。

 

第2部の冒頭、本学森田実地球文明研究所所長の森田実先生への名誉教授称号授与式が行われました。同研究所の所長として幅広い英知を結集し、広範な視点から研究・言論活動を展開されるなど、その多大なる功績に対し授与されたものです。

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つづいて記念講演会では本学健康社会戦略研究所所長で医師の石井正三先生、また森田先生の講演が行われました。

 

石井先生は「社会活動と心身の健康―パンデミックからウィズコロナの未来へ―」のテーマで講演。世界医師会会長を務めたサー・マイケル・マーモット氏の「人間の健康は社会的要因と密接に関わっている」との考え方を示しながら、脳神経外科医としての経験から「脳は体とのネットワークによって機能しており、その働きとともに人間は社会や文明を作ってきた」と解説。集団・群れで事を成す生き物である人間は震災後の10年間、放射性物質等と共存して生きてきた。コロナウイルスに対しても同じであり、そうした前提をふまえて次の世代に繋げていくことが、社会的生物としてのこれからの生き方である」と話しました。

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森田先生は「21世紀における孔子思想の役割」のテーマで講演。これまで政治・経済の分野で多くの主要な人物と会ってきた経験を通して「最近は指導層の道徳の劣化を感じる」とした上で「渋沢栄一とともに近年注目される儒学の思想は、今このような時代にこそ、その果たす役割は大きい」と話しました。

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当日は全学共通授業「人間力の育成A」の受講者に加えて、いわき短期大学生、付属中高の代表学生も参加し、オンラインの同時配信も行われました。孔子祭の模様は改めてYoutubeで公開する予定です。

写真②中継会場の様子-1

 

 

令和2年度「英語講座(英国)」解団式を開催 オンライン授業での研修成果を報告しました

令和2年度「英語講座(英国)」の解団式が6月15日(火)、本学1号館第一会議室で行われました。

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東日本国際大学・いわき短期大学の第6回「英語講座(英国)」は、2月15日(月)から3月12日(金)の4週間の日程で、英国のカンタベリー・クライスト・チャーチ大学CCCU)のイギリス人教員から直接指導を受けるオンライン授業で実施されました。

はじめに引率教員の倉田貢先生と関沢和泉先生が活動報告を行い、続いて参加した7名の団員から報告がありました。

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団員たちは「コロナ禍の中で本講座を受けることができて本当にうれしく思いました。自分の意見を英語にして相手に伝えることの難しさを痛感しました。また同時に英語に翻訳した言葉で相手とコミュニケーションを取れた時のうれしさを体現できました。こうした体験は日常生活では得られない貴重なもので、4週間通して有意義な体験をすることができました」と感想を話しました。

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団員の報告を受けて、オンラインであいさつした吉村作治総長は「わが大学でも地球文明というものを考えています。今後実際にイギリス現地に赴いて学びたいという学生もいて大変嬉しく思う。本当に良かった」と述べました。

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田久昌次郎短大学長は「国内でオンラインを通して英語を学べるかどうかという試みだったが、素晴らしい成果を上げていただきうれしく思う」と挨拶しました。

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最後に、緑川浩司理事長からは「このようにオンライン授業の成果が出るとは思わなかった。団員から提出いただいた報告レポートは本当に立派な内容だった。ハイブリット型授業(オンラインと対面式の組み合わせ)は方法によって効果的であることを実感できた」と学生たちを称えました。

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解団式は、新型コロナウイルス感染症対策のため延期となっていました。

4週間にわたる授業研修を通して、団員たちの今後のより一層の成長が期待されます。

なお、今回研修に参加した団員の報告レポートは以下の通りです。

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東洋思想研究所に池田大作思想研究部門が新設 5研究部門体制へと発展

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部門長に就任した大﨑素史先生

 

5月26日(水)、本学東洋思想研究所の例会が開催され、厳正な審議を経て、所員の満場一致により池田大作思想研究部門の新設が了承されました。これにより、東洋思想研究所は現代儒学研究部門、現代仏教研究部門、西洋哲学研究部門、イスラーム研究部門、池田大作思想研究部門の5研究部門体制として新出発することとなりました。また本学森田実地球文明研究所所長の森田実先生に新部門の名誉顧問にご就任いただき、部門長には池田大作先生の教育思想に関する研究を長年続けてこられた大﨑素史先生(東日本国際大学経済経営学部教授)にご就任いただきました。

新部門設立の背景として、昨年、長年交流を続けてきた中国屈指の名門校である山東大学に、創価大学創立者である仏教者の池田大作先生を研究対象とした池田大作研究所が設立されたことが挙げられます。本学としても、これまで以上に国際学術交流を活発化させるため、この度、池田大作思想研究部門を新設致しました。

本学では「人間力」を教育の目標として掲げ、全学を挙げて人格的感化による「人間力の育成」に取り組んでいます。池田大作先生の提唱されている学生一人一人の可能性を信頼し、どこまでも徹して一人を大切にする人間教育の思想は、本学が目指す「人間力の育成」と軌を一にするものです。

今後も東洋思想研究所では儒学を中心に、さまざまな思想研究を通して、建学の精神の深化と啓蒙、教育への還元を目的にさらなる研究活動の充実を目指して参ります。