平成28年6月23日に、アリオス大ホールで、いわき短期大学創立50周年と東日本国際大学創立20周年の記念イベントを開催しました。
イベントでは吹奏楽部の演奏や、附属中高の日本舞踊やフラダンス、いわき短大の合唱部による合唱などが行われました。また東日本国際大の留学生弁論発表や緑川理事長が作詞した応援歌と応援ソングの披露も行われました。
平成28年6月22日に大成至聖先師孔子祭を挙行しました。
本学は、孔子の教えに基づく儒学を「建学の精神」としており、孔子の業績を讃えると共に、この精神の具現化、可視化ともなる神聖な行事として、1989年に本学に大成殿が建立し、台湾より孔子第77代直裔孔徳成先生を迎え、釈奠(せきてん)を行ってから今年で28回目を迎えました。
本年は、いわき短期大学50周年・東日本国際大学20周年という大きな節目にあたっていることから、本年の孔子祭はその記念の意義も込めて開催されました。
本学1号館の大成殿で執り行なわれた神事では、出席者の代表が玉串を捧げ、孔子の遺徳をしのび、建学の精神を再確認しました。
孔子祭の終了後、いわき芸術文化交流館アリオスの大ホールにて「いわき短期大学創立50周年・東日本国際大学創立20周年 記念式典」が開催されました。
式典は日本火消保存会による木遣・纏で幕を開けました。
緑川理事長が挨拶を行ない、「本学は創設以来、儒学に基づく教育を通して人間力を育成し、それを高めてきました。人間に例えると、いわき短期大学は50歳の働き盛りで、東日本国際大学は20歳の青年です。私は両校を日本一の大学にすることを目指します。」と述べました。
来賓祝辞では、文部科学大臣の代理で高等教育局 高等教育企画課国際戦略分析官の田浦 宏己様と福島県知事の代理でいわき地方振興局長の大江 孝治様と衆議院議員の吉野 正芳様からお祝いの言葉を頂きました。
続いての顕彰では、スポーツの分野で顕著な活躍をした個人・団体や永年勤続者の表彰が行なわれました。
続いて基調講演が行われ、芥川賞作家・劇作家の柳美里さんが「福島に寄り添う私」、東北大学文学部長・大学院文学研究科長の佐藤 弘夫教授が「神・人・死者ー日本列島における多文化共生の系譜」と題して講演を行いました。
吉村 作治学長(東日本国際大学)の閉式の辞で記念式典は滞りなく終了となりました。
2016年6月、東日本国際大学東洋思想研究所編による新刊「人間力とは何かー3・11を超えて」が刊行されました。本書には、2013年にスタートした「人間力の育成」の公開授業の中から6編と、本学で毎年開催される「孔子祭」での記念講演の中から震災後に発表された3編の講演と合計9編の講演が収録されています。
【定価】1,800円(税抜)
【発売元】論創社
平成28年6月2日、東日本国際大学・いわき短期大学の論語を学ぶサークルである「いわき論語塾」の記念すべき第一回討論会が行われました。今回は、論語の学而第一である「子曰く、学びて時に之を習う、亦た説ばしからずや。朋、遠方より来る有り、亦た楽しからずや。人知らずして慍みず、亦た君子ならずや。」という文がテーマでした。
討論会の主な流れは、このテーマについて事前に考えてきた訳を発表し、それについて討論するというものです。今回は初めての討論会ということもあり、どうなるのか全く予想が付かない中での開催でしたが、皆それぞれオリジナリティ溢れる訳を発表していて、お互いに刺激を受け合う充実した内容になりました。論語を忠実に訳すことにこだわるのではなく、自分の考え方や経験を盛り込んでいて、本人にしか書けない訳が、たくさん登場しました。
例えば、「学びて時に之を習う」という一節だけを取って見ても、「学び続け復習することを大切に」という訳に対して、「学びたいモノを全霊をかけて学びなさい」という訳など、全く異なる解釈が出ました。この他にも本当に多種多様の素晴らしい訳がありました。また、ここでは紹介できませんが、顧問である城山先生や今回参加して下さった東洋思想研究所の関沢先生も、授業とは一味変わった訳を発表されていて新鮮でした。
今回、都合などにより参加できないメンバーもいたのですが、これからも定期的に討論会や読書会を行うので、より多くのメンバーが参加すれば、さらに活発な討論ができることでしょう。今後の「いわき論語塾」の活動にますます期待ですね。
(いわき論語塾代表 永山優)
インドネシア孔教総会会長を代表とする研究訪問団は、日本と韓国における儒学教育の現状を研究しインドネシアの学校教育に反映するため、5月30日~6月4日の予定で韓国の成均館大学校、本学校法人昌平黌、そして法政大学及び湯島聖堂を訪問しています。
訪問団は6月2日に本学を訪れると、まず緑川浩司法人理事長と会談を行いました。緑川理事長は本学の建学の精神を始め、儒学精神の現代価値やその応用などについて述べました。
その後の一号館の大成殿の見学では、「この様な素晴らしい大成殿は初めてです。」と驚きの声があがり、「大学の中に大成殿があることも初めてです。これで、学校の全員が実際に儒学を感じることでしょうね。大変勉強になりました。」と感心した様子で感想を述べていました。
昌平中学校、高校及び孔輪閣を見学した後も、「すべての場所から儒学の実践を感じることが出来ます。我々の研究訪問の目的が達成できたようです。私たちもインドネシアでプレジデント大学という学校法人を運営しておりますので、東日本国際大学の様な素晴らしい大学とぜひ姉妹校関係を結ばせてください。」と述べ、学校法人昌平黌の熱心な儒教教育推進が深く印象に残った様子でした。